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読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

深く、速く、考えるためにはどうすれば良いのか? 『深く、速く、考える。』稲垣公夫 著

 

深く、速く、考える。  「本質」を瞬時に見抜く思考の技術

深く、速く、考える。 「本質」を瞬時に見抜く思考の技術

 

 

 

今日の読書日記は『深く、速く、考える。』から、深く、早く考える方法について。

 

 

"理解する"とは、新しいことがらを、自分がすでに知っていることがらと結びつけることなのです。

 

逆に、「未知のことを既知のことと結びつけるのは、脳にとって理解しやすいやり方であり、人間の認知上のクセである」ともいえるでしょう。 

 

新しいことを、すでに知っている多くのことと結びつけられれば「深い理解」になります。逆に、少ないこととしか結びつけられなければ「浅い理解」に留まります。

 

歴史を深く理解しているとは、歴史的事件の間のつながり(因果関係)、歴史以外の要素(経済・軍事・技術・地形・気候の変化など)とのつながりも知っているということです。

 

浅い知識はいわば「点の知識」であり、深い知識は「面の知識」ですが、後者のほうが記憶が確かで、しかも応用が利きます。

 

深く理解するためには、たくさんの個別的な知識を記憶するより、それらの知識をネットワークのようにつなげるほうが重要だということがわかります。

 

つながりが多いほど理解は深くなり、深い思考が可能になります。

 

深い思考とは、現象やものの要素がどのようにつながっているか、あるいは因果関係がどのようになっているか、といった深い構造にも注目して、関係する多数の知識を動員し、それらを組み合わせて新たな知識をつくり出すものです。

 

 

脳に少しプレッシャーをかければ(つまり困らせれば)、普通の人でも、常識や身についた思考方法の「ちょっと外側」の発想をすることはできます。

 

我々凡人がイノベーションを起こすには、絶対不可能と思われるような長期目標(いわゆるビジョン)を掲げながら、自分の思考の枠のちょっと外側にあるアイデアを考え、そうしたトレーニングを続けることが必要なのです。

 

 

日常で一番簡単にできることは、街に出て、世の中を観察することです。

 

タウンウォッチングといっても、ただ漫然と町を歩き回っただけでは、足腰は鍛えられても脳は鍛えられません。アンテナを高くして歩くことが重要です。

 

つまり、目をあらゆる方向に向けて、「何か変わったこと、変なことはないか」と注意しながら歩くことです。

 

閉店になった飲食店を見かけたら「この店はなぜつぶれたんだろう?」と考え、長さが数百メートルほどの通りに処方箋薬局が何軒もあるときは「なぜここら辺だけ薬局が多いんだろう?」と考えましょう。

 

こうして何かテーマが見つかったら、その原因に関して「仮説」を立ててみましょう。

 

仮説を立てれば、脳は自然にその仮説の「証拠」を探し始めます。

 

でも、結果的にその仮説が証明されるかどうかは関係ありません。仮説を立てること自体に意義があるからです。

 

 

〈今日のコンテンツ〉

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1. 因果関係を考える

2. 異分野に橋をかける

3. まとめ

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1. 因果関係を考える

 

本書では、深く速く考える思考法(=「深速思考」)とその習得方法について述べられています。

 

もう少し具体的に言うと、「深速思考」とは、直観的に浮かんだ答えに飛びつくのではなく、状況を俯瞰して素早く因果関係にまとめることを繰り返し、深い思考をハイスピードで行う思考、とのことです。 

 

それを日々繰り返し、思考を深めていくことで、普通の人でも天才のようなイノベーションが起こせるようになることを目標としています。

 

著者によると「深速思考」の具体的な手順は、「抽象思考」と「アナロジー(=類推)思考」の2段階に分かれています。

 

①抽象思考

 

1. 現実をよく観察する

 

2. 因果関係を取り出し図解することで構造を明らかにする

 

3. 作成した図解(「因果関係マップ」と呼ばれています)の

 要素を減らして、より抽象度を上げたマップを作る

 

これにより本質的な課題が分かります。

 

②アナロジー思考

 

4.  抽出された本質的課題と「似ている」構造の課題を「なるべく遠い分野」から

 探してくる

 

5. 探してきた課題の解決策を自分の状況に適用する

 

 この手順を踏むことで、自分、自社の分野で「脱常識」のアイデアを考え出すことができるとのことです。

 

 

個人的には、アナロジー思考まで到達しなくても、因果関係を「図解」する「抽象思考」を行うだけでも、思考は相当前に進むと思います。

 

私たちは自分の頭の中の思考は目に見えません。それを書き出して「見える化」してやることで、「情報」が再び脳に「インプット」されます。

 

そうするとその情報を元に思考が進むのです。これは頭の中だけで考えをまとめようとするよりも遥かに効果があります。

 

そして書き出したキーワードを丸で囲んで、そのキーワード同士を線で繋ぐことで、その情報同士になんらかの「関係性」が生まれます。

 

そしてある一つのキーワードにつながる「関係性」の線が多いほど、その情報は重要なものであるということが分かります。

 

このことを逆に捉えると、大切な情報を記憶して、自分に腹落ちさせて、いつでも取り出せるようになりたいと思ったら、記憶したい情報と自分との間にたくさんの「関係性」の線を引いて、「蜘蛛の巣」のようなネットワークを作ってやると良い、ということになるのではないでしょうか。

 

得た情報を、こじつけでもよいので「自分事」化してやる、ということもできます。

 

趣味などの個人的に興味のある分野や、仕事で習得が必要な分野について考える時、今自分の中にある知識が「浅い理解」に基づくものか「深い理解」に基づくものかというのはすぐに分かると思います。

 

それが「浅い理解」に基づくものであれば、もっと情報を集めて、集めた情報を知識として結びつけていく、という工程がどうしても必要になってくるでしょう。

 

一朝一夕にどうにかなる話ではありませんが、普段から得た情報を図解化して(因果関係マップを作って)いく習慣を身につけることで、少しずつ、「点の知識」から「線の知識」、そして「面の知識」を作っていくことができるのだと思います。

 

 

2. 異分野に橋をかける

 

イノベーションは異なる分野同士の接点で生まれる、と言われます。そのためには、「抽象思考」だけでは足りず、どうしても「アナロジー思考」が必要になってきます。

 

本書では、自分の分野からアイデアを借りてくることは模倣、盗作であり、それに対する反応は「誰でも思いつくこと」。

 

それに対して、隣接した分野からアイデアを借りてくることは、斬新な発想であり、それに対する反応は「しまった、その手があったか」。

 

そして、全く異なる分野からアイデアを借りてくることは、天才のひらめきであり、それに対する反応は「なんでそんな発想ができるかわからない」と述べられています。

 

このようなアナロジー思考ができるようになるにはどうすれば良いのでしょうか?

 

私たちは、自分の仕事の分野や興味のあることには、意識的、あるいは無意識的に情報を集めています。

 

でもそれだけでは、天才のひらめきに到達することは難しそうです。

 

そこで私が必要だと考えるのは「好奇心」です。それも自分が得たどんな情報に対しても興味を持てるような好奇心です。

 

毎日流れていき、私たちの五感を刺激する情報に対して、「なぜ」「どうして」を問いかける力、と呼ぶこともできるでしょう。

 

好奇心のアンテナの感度は、自分が感じた「違和感」をそのまま放置しないで「疑問をぶつけてみる」ことで高められていくと思います。

 

こうしてアンテナの感度が上がれば上がるほど、目の前の全て、聞こえてくる全て、その他の情報全てが、「違和感の塊」に思えてきます。

 

アナロジー思考を身につけるために必要な、アンテナの感度を高めるためには「敢えて非日常を体験することを日常の中に組み込む」、というのも大切なことだと思います。

 

自分にとっての非日常体験はまさしく「違和感の塊」です。

 

例えば、新しく開店した飲食店に初めて入った時には、着席してから、メニューやテーブルの上に置かれた備品、店内の雰囲気、スタッフの動きなど、誰でも色々と「観察しまくっている」はずです。

 

そして、その時には色々な「疑問」が、頭の中を駆け巡っているはずです。

 

その感覚を大切にして、そして育てていくために、「非日常体験を日常に組み込んで仕組み化してしまおう」というのが、アナロジー思考を身につけるための提案ということになります。

 

アンテナの感度が高まれば、その分、様々なモノや事象に対する好奇心が高まっていることになります。

 

そうすれば、自分とこれまで全く接点のなかったことに対しても「疑問」をぶつけたくなってくるでしょう。

 

そして、全く接点のなかった分野に「疑問」をぶつけて、構造や因果関係を分析していくことで、自分の良く知る分野との間に橋がかけられるのです。

 

その橋を渡ることが、明日のイノベーションになってくるのです。

 

 

3. まとめ

 

・情報同士を因果関係の線で結び「蜘蛛の巣」のようなネットワークを

 作ることが「深い理解」に基づいた知識となる 

 

・好奇心のアンテナの感度は「違和感」を放置しないで

 「疑問」をぶつけてみることで高められていく

 

・「非日常体験」を日常に組み込んでしまうことで、

 これまでの自分と接点のなかった異分野との間に

 橋をかけることができる

 

 

〈今日の読書を行動に変えるための
 個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・深く、速い思考法を身につける方法を学ぶ

 


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・ビジネスモデルについて考えるいくつかの情報源を

 知ることができた

 

・深速思考の流れを理解することができた


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・深速思考を身につけるための行動として、

 因果関係マップ作りを習慣化する

 

・アナロジー思考を身につけるために

 好奇心のアンテナの感度を高める


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・深速思考が身につき、今よりも短い時間で、

 深く、本質に迫る思考ができるようになっている 

 

・非日常体験に対する抵抗感が薄れており、

 「違和感」から積極的に学びを深めることができている

 

・いくつかの小さな橋をかけている

 

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